キーワードプランナーの使い方|検索量・広告競合・予測の読み分け

2026年6月25日

著者: 与謝秀作
キーワードプランナーの使い方|無料での利用方法と検索ボリュームの調べ方

キーワードプランナーは、検索語の候補と需要の目安を調べ、Google検索広告の計画を作るためのツールです。検索量が多い語を選べばSEOで上位に出る、広告競合性が低ければ記事が勝てる、という意味ではありません。まず誰のどの質問に答えるのかを決め、取得条件と指標の意味をそろえて読みましょう。

キーワードプランナーで調べられることと調べられないこと

できることは、語句やサイトを起点に候補を発見すること、過去の検索量を調べること、入札などを置いた広告予測を確認することです。一方、自社の自然検索順位、検索した全員の属性、記事の売上効果はこの画面だけでは分かりません。

候補を集める段階と、採用する段階を分けると判断しやすくなります。最初は顧客が使う言葉を広く拾い、その後で提供サービス、対応地域、情報の根拠、用意できるページへ絞ります。検索量は採否を決める材料の一つです。

利用の準備:無料機能と請求情報の設定を分ける

Googleの利用案内では、基本機能へアクセスするためにGoogle広告アカウントの設定と請求情報の入力を完了するよう案内しています。ツール自体の利用と、キャンペーンを配信して広告費が発生することは別です。準備中は配信状態や予算の設定を確認してください。

表示される検索量が範囲か詳細値かも記録します。詳細値を得るための普遍的な広告支出額を決めつけず、自分のアカウントで現在表示される粒度を確かめます。チームで共有する場合は、必要な閲覧権限とデータの保存先を先に決めておくと、調査のやり直しを減らせます。

候補を増やす「新しいキーワードを発見」の使い方

「新しいキーワードを発見」で、サービス名、利用場面、困りごとなどを入力します。たとえば税理士なら「税理士」だけでなく「申告を依頼したい」「東京で相談したい」といった目的から種となる語を作ります。自社サイトを起点にする場合も、対象ページや事業範囲が適切か確認します。

最初から一つの大きなリストへ混ぜず、相談先比較、自力で調べる情報、採用などの目的を列に残します。候補に出たことは自社が答えるべき証拠ではありません。対象外業務や誤解を招く表現を除き、同じ読者目的の言い換えはまとめて検討します。

既存候補の検索量と広告予測を確認する

候補をすでに持っている場合は「検索のボリュームと予測のデータを確認する」でリストを入力します。過去の検索量は需要の観察、予測は広告計画の試算として扱います。過去に多く検索された語でも、設定した入札や予算で同じ数だけクリックされるわけではありません。

地域、言語、ネットワーク、対象期間をそろえてから書き出します。地域サービスでは全国値と商圏の値を並べても単純比較できません。月平均だけで季節変動を消してしまわないよう、月別の増減も見ます。条件を変えた結果は元の列を上書きせず、別の取得として保存してください。

月間平均検索数・競合性・入札単価の読み方

Googleの指標説明は、月間平均検索数が類似パターン、地域、ネットワーク、期間などに依存することを示しています。広告競合性は広告主間の競合であり、自然検索の難易度ではありません。

指標

対象・条件

役立つ判断

断定できないこと

月間平均検索数

選んだ条件内の期間平均。類似パターンを含む

需要規模や季節を調べる

個別記事の流入数・読者数

競合性

広告主の競合

広告計画の材料

SEOで上位を取れるか

上部掲載の入札単価帯

過去の広告入札データ等

広告費を試算する参考

その金額での掲載保証

予測クリック

入札・予算・場所・広告品質等の仮定

広告計画を比較

確実なクリックや問い合わせ

同じ語の数字を複数ツールで足したり、競合性をそのまま記事優先度へ変換したりしないことが大切です。予測の条件を変えるときは何を変えたかを一つずつ記録します。

同じ条件で候補を比べる記入例

次は教材用の仮定です。現在の検索量、広告競合性、特定事務所の実績ではありません。有料の申告支援を提供する事務所が、顧客獲得と情報提供を分けて考える例です。

候補語

月間量・広告競合性の仮定

意図

次の判断

税理士 東京 相談

100〜1,000・高

相談先を比較

東京の相談ページで条件を答えられるか確認

確定申告 やり方

1万〜10万・低

自分で行う方法を知る

手順記事を検討し、広告獲得と別に評価

税理士 求人

1,000〜1万・中

就職したい

顧客獲得から外し、採用目的なら別管理

最大量の語を機械的に採用しないのがこの表の要点です。情報記事では答えを正確に提供できるか、相談ページでは地域・料金条件・対応業務に合うかを確認します。求人語も需要がないのではなく、今回の目的が違います。

検索量が少ない・表示されないときの判断

小さい値、広い範囲、候補なしは、需要が存在しないことの証明ではありません。細かな語句の扱いや表示条件の影響もあります。顧客からの質問、営業の相談記録、自社サイトのSearch Consoleの検索パフォーマンスと照合します。見えない検索語句は推測で補いません。

取得台帳には「取得日、国・地域、言語、ネットワーク、対象月、元キーワード、類似パターンの注意、表示粒度、意図、対応URL、採否理由」を残します。候補が少ないときは地域設定や入力語を確認し、すぐに別サービスの語を大量追加して主題を広げないようにします。

SEOの記事企画と検索広告へつなげる

記事企画へ渡すときは、主要な読者の問い、答え、根拠、既存URLとの役割分担を短い依頼書にします。すべての言い換えごとに別記事を作る必要はありません。検索広告へ渡す場合は、LP、通常のマッチタイプ、除外候補、成果の定義を追加します。

公開・配信後は、調査時の予測と実測を区別します。GSCの表示・クリック、自然検索の入口セッション、検証済み問い合わせを別に記録し、量の増加だけで成功としないようにします。まず一つのサービスと一つの目的について、条件付きの候補台帳を作るところから始めてください。

次に確認する内容に合わせて、検索広告のキーワード選定|インテントマッチ・完全一致・除外設定の実務、SEOツールの比較と選び方|目的・データの違い・無料範囲で判断、SEOライティングの進め方|検索意図・根拠・推敲の実務も参照してください。

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