Google広告MCCの作成・紐付け方法|権限と複数アカウント管理

2026年6月18日

著者: 与謝秀作
MCCアカウントとは?Google広告での作成方法と活用メリット

Google広告のMCCアカウントは、複数の広告アカウントをまとめて管理するためのマネージャーアカウントです。代理店が複数の顧客を担当するときや、企業が事業別に広告アカウントを分けるときに役立ちます。

基本の流れは「MCCを新規作成する→既存の広告アカウントへリンクを申請する→相手側で承認する」です。Googleアカウントを新しく作り直すことと、MCCを作成することは別です。この記事では、作成条件から権限設定、リンクできないときの対処までを整理します。

MCCアカウントとは?通常のGoogle広告アカウントとの違い

MCCはMy Client Centerの略称です。Googleの日本語ヘルプでは「クライアント センター(MCC)アカウント」と表記されています。実際の広告キャンペーンは各クライアントアカウントに属し、MCCから権限に応じて操作します。

種類

役割

運用の例

Googleアカウント

担当者がログインするためのID

自分の業務用メールアドレスでログインする

Google広告アカウント

キャンペーン・広告・配信実績を管理する単位

A社の広告配信を管理する

MCCアカウント

複数の広告アカウントを束ねる管理用の単位

A社・B社・C社の状況を一覧で把握する

構成例は「代理店のMCC→A社の広告アカウント/B社の広告アカウント」です。アカウントをリンクしても、顧客のログインIDを代理店へ渡す必要はありません。既存ユーザーは引き続き自分のアカウントを利用でき、他の顧客アカウントが自動的に見えるわけでもありません。詳しくはGoogle公式のMCC概要を参照してください。

MCC作成前に確認する条件

  • 継続して利用できるGoogleアカウントを用意する。
  • MCCの名前、管理目的、国、タイムゾーン、通貨を決める。
  • 既存アカウントをリンクする場合は、お客様IDと承認を担当する管理者を確認する。

すでにGoogle広告で使っているメールアドレスも利用できます。既存の広告アカウント自体をMCCへ変更することはできないため、別途MCCを作成します。同じメールアドレスを使えることと、同じ広告アカウントをMCCに変換できることを区別してください。

1つのメールアドレスに関連付けられるGoogle広告アカウントは、MCCを含め最大20個です。これは、MCC配下で管理できるクライアント数の上限とは別の制限です。

Google広告MCCを作成する手順

  1. Google公式のMCC案内ページから作成画面へ進む。
  2. 管理に使うGoogleアカウントでログインする。
  3. 顧客にも分かるMCC名を入力する。例:会社名+広告管理。
  4. 自社アカウントの管理か、他社アカウントの管理かを選ぶ。
  5. 国、タイムゾーン、通貨を確認して作成を完了する。

タイムゾーンと通貨は作成後に変更できないため、集計方針に合わせて選びます。MCCの通貨を設定しても、リンク先アカウントの請求通貨が一括変更されるわけではありません。画面表記が異なる場合は公式の作成手順で確認してください。

既存のGoogle広告アカウントを紐付ける方法

1.MCC側からリンク申請を送る

  1. MCCにログインし、「アカウント」→「サブアカウントの設定」を開く。
  2. プラスボタンから「既存のアカウントをリンク」を選ぶ。
  3. 相手のGoogle広告のお客様IDを入力する。
  4. プレビューで対象を確認し、リクエストを送信する。

2.クライアント側で承認する

クライアントアカウントの管理者が「管理者」→「アクセスとセキュリティ」→「管理者」タブを開き、リンクリクエストの申請元を確認して承認します。招待メールから承認する方法もあります。

3.MCC側でリンク完了を確認する

申請しただけでは完了ではありません。承認後にMCCの一覧へ対象アカウントが表示されること、お客様IDが正しいこと、必要な操作ができることを確認します。手順の詳細はGoogle公式のリンク申請・承認方法にまとまっています。

社内の管理表には、顧客名・お客様ID・担当者・申請日・承認日を記録すると、同名アカウントの取り違えや承認待ちの放置を防げます。パスワードは管理表に記録せず、担当者ごとのアクセスで運用しましょう。

MCCから新しい広告アカウントを作る場合

新規案件では、MCCの「サブアカウントの設定」からプラスボタンを押し、「新しいアカウントの作成」へ進む方法もあります。この場合は作成したアカウントがMCCにリンクされます。既存の配信履歴がある案件では、重複作成する前に既存アカウントの有無を確認してください。

MCC経由で作ったクライアントアカウントへ担当者が直接ログインする必要があれば、そのアカウントにユーザーを招待します。作成と直接アクセスの設定は分けて確認します。MCCからの新規作成について

権限の選び方と運用ルール

アクセス権

主な用途

割り当ての考え方

管理者

ユーザーやアカウント階層を含む管理

運用体制を管理する責任者に限定する

標準

キャンペーンの編集・運用

広告の設定変更を担当する人向け

読み取り専用

実績の閲覧

報告・分析を担当し、設定変更が不要な人向け

メール専用

通知の受信

管理画面での作業を必要としない人向け

請求情報

支払い情報の確認・編集

請求業務を担当する人向け

MCCにおける自分の権限と、クライアントアカウントに対してMCCが持つオーナー権限は別です。リンクしただけで、すべての管理操作が可能になるとは限りません。操作できる範囲は公式のアクセス権一覧で確認してください。

顧客1社のみ担当する人を、全顧客をまとめたMCCへ招待する必要があるか検討しましょう。対象クライアントや担当範囲に合う階層へ権限を付けると、不要な閲覧範囲を広げずに済みます。異動・退職・契約終了時の見直しも運用手順に含めます。

紐付けできない・アカウントが表示されないとき

症状

確認点

リクエストが見つからない

お客様ID、申請元のMCC、相手が開いている広告アカウントを照合する

承認待ちのまま

クライアント側の管理者に、アクセスとセキュリティ内のリンクリクエストを確認してもらう

権限エラーになる

ログイン中のユーザー権限と、操作に必要なオーナー権限を確認する

階層や上限のエラーになる

既存のリンク構造と上限を確認する。同じ階層内で重複してリンクしようとしていないか調べる

承認後も一覧で見つからない

開いているMCC、お客様ID、一覧の絞り込み条件を確認する

エラーが出たら、表示文言と対象IDを控えて原因を切り分けます。既存のリンクを無計画に解除したり、同じ顧客のアカウントを作り直したりする前に、公式のリンク・解除エラーの説明と照合してください。

リンク解除・代理店変更の前に確認すること

リンク解除は広告アカウントの削除とは異なります。ただし、MCC経由のコンバージョン計測や請求など、共有設定への影響確認が必要です。引き継ぎ先、クライアント側の管理者、計測設定、請求体制を整理してから作業します。

MCC側では「アカウント」→「サブアカウントの設定」で対象を選び、「編集」→「リンクを解除」へ進みます。表示される影響のプレビューを確認して完了します。クライアント側からは「アクセスとセキュリティ」の管理者一覧で対象MCCのアクセス権を削除する方法があります。公式の解除手順

MCCを複数アカウントのレポート管理に活かす

MCCではGoogle広告アカウント間の実績をまとめて確認できます。ただし、顧客ごとに「コンバージョン」の定義が異なる状態では、CPAを単純比較しても適切な評価になりません。対象期間、成果の定義、通貨、計測条件をそろえ、説明が必要な違いをレポートへ残します。

運用の見直しは、全体の数値から各アカウント、キャンペーンへと確認対象を絞ると進めやすくなります。掲載先の分析は広告のプレースメントの確認・除外方法も参考にしてください。

Google広告に加えてMeta広告やGA4などの状況もまとめたい場合は、媒体を横断したレポート環境を検討します。NeX-Rayでは対応する広告・SNS・アクセス解析データを集約できます。利用したい媒体とプランを確認し、普段の月次レポートで必要な比較ができるかを確かめてみてください。

よくある質問

MCCの作成は無料ですか?

MCC自体の作成・利用に追加の利用料はかかりません。各クライアントアカウントの広告配信費用や、外部ツール・運用代行の費用は別です。

広告アカウントが1つでもMCCは必要ですか?

1つのアカウントで広告を始めるだけなら必須ではありません。複数アカウントの管理や、代理店としてのアクセス整理が必要になった段階で検討します。

MCCを作れば請求も自動で一本化されますか?

作成やリンクだけで請求が自動的に一本化されるわけではありません。統合請求には利用条件と設定があります。現在の支払い方法に合うかをGoogle広告の公式ヘルプや担当窓口で確認してください。

公式情報の確認日:2026年9月22日。

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