デジタルマーケティングとは?全体像・主な施策・始め方を整理

2026年3月24日

著者: 与謝秀作
デジタルマーケティングとは?全体像と施策の優先順位をプロが解説

デジタルマーケティングとは、Webサイト、検索、広告、SNS、メール、アプリなどのデジタル接点とデータを使い、顧客に価値を届け、事業の成果につなげる活動です。

広告を出すことやデータを分析することだけを指しません。商品を知る前から、比較、購入、利用、継続までを見渡し、必要な情報や体験を整える取り組みです。

全体像は「顧客の行動・施策・データ」の3層で見る

顧客の代表的な流れは、知る → 調べる → 比較する → 購入・申込 → 利用・継続です。実際には前の段階へ戻ったり、紹介から直接購入したりするため、固定された一本道ではありません。

層

知る

調べる・比較する

購入・申込

利用・継続

顧客の問い

自分に関係があるか

何が合うか、条件は何か

安心して進められるか

どう使い、続けるか

接点・施策

SNS、動画、広告

SEO、記事、料金、資料

商品ページ、フォーム、相談

メール、アプリ、ガイド

データ・評価

到達、反応、関心

検索、閲覧、質問

購入、商談、利益

利用、継続、顧客の声

この表を上から読むと、顧客の疑問に対して施策を用意し、その役割をデータで確認する関係がわかります。施策の名前から着手するより、どの疑問や不便を解決するかから考えましょう。

Webマーケティングとの違い

Webマーケティングは、主にWebサイトへの流入、サイト内の体験、オンラインでの成果などに焦点を当てる言い方です。デジタルマーケティングは、アプリ、顧客管理、店舗との接点なども含めて広く扱います。

用語の範囲は組織によって異なります。言葉の境界にこだわるより、自社ではどの接点と成果まで担当するかを明確にすることが重要です。

主な施策と役割

施策

主な役割

取り組む前に必要なこと

SEO・コンテンツ

課題や選択肢を調べる人に答えを届ける

顧客の疑問、既存記事、更新体制

検索広告

検索意図に合う商品や解決策を提示する

予算、訴求、遷移先、計測

SNS

情報提供、対話、理解の支援

対象顧客、発信テーマ、対応担当

動画・ディスプレイ広告

視覚的な情報や新しい接触を作る

素材、対象、目的別の指標

メール・CRM

顧客の状況に応じて情報を届ける

利用目的、顧客情報、配信ルール

サイト・フォーム改善

行動を止める不明点や負担を減らす

行動データ、動作確認、仮説

すべてを一度に始める必要はありません。情報が届いていないのか、比較に必要な説明が足りないのか、申込操作が難しいのかで、優先する施策は変わります。

始め方1.事業目標から逆算する

売上、有効な相談、継続利用など、事業として増やしたい成果を決めます。表示回数やクリック数は、それ自体を最終目標にせず、成果へ進む過程を調べる指標として扱います。

ECなら訪問、購入率、客単価、返品、利益まで、BtoBなら問い合わせ、商談、成約、契約価値までをつなげて考えます。単純化した「売上=訪問数×購入率×客単価」という分解も、どこに改善余地があるかを考える出発点になります。

始め方2.顧客の行動と不足する情報を整理する

顧客が知るきっかけ、比較する条件、購入時の不安、利用中のつまずきを確認します。アクセスデータだけでなく、問い合わせや営業・サポートの記録も使います。

カスタマージャーニーマップを使うと、施策を顧客の行動に対応させやすくなります。想像で埋めた部分には、追加で確認する方法を添えてください。

始め方3.小さな施策と計測をセットで用意する

たとえば問い合わせ前に料金質問が多いなら、料金条件と総額の説明を整え、質問内容や申込の変化を確認します。新しい広告媒体を増やすより、既存の接点を改善する方が適している場合もあります。

計測の前提は、何を1件と数えるか、どの期間で見るか、どのデータを基準にするかです。Web広告の効果測定マニュアルでは、流入元と成果の設定・確認手順を解説しています。

仮想例:同じ広告費でも、事業成果を分けて見る

以下は判断の考え方を示す架空の例です。広告費10万円、クリック単価200円なら、500クリックが試算できます。クリックから申込へのCVRが2%なら申込は10件です。

項目

仮定・結果

広告費

100,000円

クリック

500回

申込

10件

申込CPA

10,000円

有効商談

その後の観測で2件だったとする

商談単価

50,000円

申込CPAだけでは、利益が出る施策かは判断できません。成約率、契約単価、原価、継続期間なども確認します。また、商談まで時間がかかる場合は、申込直後の集団と数か月前の集団を同じ条件で比較しないようにします。

始め方4.改善の担当と振り返りを決める

施策の実行、コンテンツの確認、計測、分析、顧客対応の担当を決めます。毎回の振り返りでは、事実、仮説、次の作業を分け、期限と判断基準を残します。

一度に多くの設定を変えると原因がわかりにくくなります。優先度の高い問題から取り組み、結果を次の計画へ反映します。データドリブンな意思決定の進め方

次に読む記事の選び方

複数媒体の集計に負担がある場合は、NeX-Rayの対応媒体と分析項目も確認できます。最初に整えるべきなのは、事業目標、顧客が必要とする情報、成果の定義を関係者で共有することです。

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